夢は見るもの？
夢は叶えるもの？

ねえ、ずっと見ているだけの方が、素敵じゃない？
だって、それなら、壊れないでしょう。

そう言った少女に微笑んで、彼は

まあ、見ているだけってのも確かに良いかな。
でも、私はね、見てるだけというのは嫌なんだ。
勿体無いじゃないか、せっかく見つけたのに。
という訳で、見つけたら追いかけて捕まえて抱きしめて自分のにするのさ。

もし壊れちゃったら？
逃げられちゃったら？

不満げな少女に、そうだなあ、と彼は呟いて

その夢を追いかけてる途中で見かけた、
別の夢を抱きしめに行くよ。

そう言って笑って、風を見上げ　空の蒼に目を細める

それも素晴らしい夢に変わりは無いからね。
ま、消えるか捕まえられるかなんて分からないのだし。やったもん勝ちさ。

…良いの？そんな適当で…。

良いの良いの。運命だって選択一個で変わる適当なモノなんだから。
いつかはみんな必ず死ぬんだ。だったら、ちょっとくらい冒険しといた方が面白いだろ？…


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