新たなひかりを
そのひとひらひとひら
全てを込めて浴びている

太陽が言うのだ、さあ、目を覚ませと
目を細めた少年が
四肢を伸ばすそのときに

ああ、そうか
彼らはいま
この光を浴びる為だけに
光を受けとめる為だけに
生きている

だからこそ
こんなにも、こんなにも、
美しく

世界で一番柔らかな硝子細工
緑の七色に、目映く輝いて
生まれてきたの
あまやかな命の香りに包まれて。


優しい一撫での春風に
若葉たちは声をあげて、笑った




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