神さまが泣いていた
涙も見せずに 泣いていた
ごめんなさい さよならを言うわ
私が こわれてしまう前に

きっと貴方は
私に願った
幸せだけでなく 遠い夢を

私と同じように

見えない 細い糸は
私の全てを優しく包み
そっと 縛り上げていた

Dear my world
I am a marionette
青い糸に導かれて
私は上手く踊れたかしら
不器用な足は痛かったけれど
それさえも心に届かぬまま
気づくことさえしなかった
笑顔と温もりだけ 欲しかった

人形が知る筈ないわ
心に絡む糸のことなど
私は踊ったの
“自分の意思で”
それさえも そっと導かれて










Tear glass




Dear my world
愛していたの
そうでなければ 踊れる筈ないわ

Dear my world
愛されていたの
だけど 私は
気づけなかったの

神様の涙
私の指先
心の声

「貴方の意思、もしくは、
貴方の心に深く深く知らぬ間に根付いていた
感覚、価値観、使命感、貴方という人格
そ れ は 誰 の モ ノ で す か ?」

私の周りの星々が
一人ずつイトを切り 歩き出しても
見なかった 気づかなかった 信じ続けた
細糸が心に食い込もうとも
 
 

My world My all
私は泣いていたのよ

My all My world
だけど
貴方も泣いていたのね


涙も知らぬ 白い指は
縛られながら 手繰っていたわ
誰かに繋がる 青い糸を

私の神様もまた 静かに
青い糸に抱きしめられていたから

Dear my world
I want to make my way
青い連鎖 もう終わりにして
歩き始めましょう 終わりにしましょう
糸が食い込んで とても痛いけれど
きっ と すぐに ぷつり 切れるはずだもの


Dear my world
I’m loving you forever
But I want to say “You’re cruel.”
Nevertheless I want to say “Thank you.” and “I’m sorry.”

Please look at me, please listen to my feeling.
And please tell me yourself

Please Please Please
More……….


 
 


この胸に抱く 膿んだ傷跡は
それでもまだ 痛むけれど
おねがい 目を覚まして
私のトムソーヤ

瞼の裏に浮かぶ遠い日の
空の色は きれいすぎて
あまりにも狭すぎる世界に
羽は しんと 震えていた

過去の鎖 どうか解き放して

初めて 声が 聞こえたの
幻のような 私を呼ぶ声が


始めましょう 旅のその日を
荒野を渡る日もあれば
楽園を往く日もあるはず
倒れ伏しても 時の彼方
願う限り 羽よ 笑って

Dear my world
I was a marionette
誰も知らなかったけれど

Dear my world
I think that…I’m not a marionette now.
(―――I want to believe so. )


ありきたりな歌だろうと
そこに込めた 想いの花よ
空へ 貴方へ
届いて欲しい
舞い踊れ 風と共に
糸なんて もういらないわ

Dear my world…
My father, My mother
My friends, My dream
――I love you.


I wish
“今”

I hope
“ここにいる”

I prayer
“奇跡を込めて”




For you and For me.


I Love You.






2008年 文藝部誌「游」 卒業の号掲載
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