歌声が彼方彼方まで響きゆくように
私たちの声が聞こえていますか


どうかせめて幸せな夢が
あなたを優しく包んでくれますように


白い花の中で
時を止めた あなたは
薄い硝子の壁の向こう
別の世界に いるようで
其処には誰もいないのだと
ただ淡々と時が言う

真っ白な花園に
朗々と響く悲しい祈り
涙の流れる川岸は
深く深く沈み往く
そんな場所 きっと寂しいでしょう


声を枯らして 祈り声
涙を空へ捧げましょう
伸ばした腕の先に見る
あなたに似合う あの蒼へ


光り輝く太陽の下
あの青い青い空の下
弾けるような歌声と
笑顔があなたに 在るように

あの青い青い空の遥か向こうの
私たちが帰る場所へ

光の満ち溢れる場所へ


あなたの声も 想いも 何も
私には 聞こえないけれど
こぼれる涙の木霊さえ
消えた世界の向こうがわ

どうか
あの蒼の彼方で
あなたが笑顔であるように
力強く 走り続けているように


傲慢と呼ぶような祈りでも
少しでも
あなたへと届きますか


この蒼の続く場所に
きっとあなたがいるのなら
その笑顔が輝くことを
どうか
ずっと 祈ってる


幸せな世界が
幸せな空が
どうかあなたに在りますように
伸ばした腕の彼方
どうか幸せな夢が
あなたの笑顔に在りますように





(ごめんね)


(ありがとう)


(さようなら。)











空に帰っていった、中学の仲間へ宛てて


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