広い広い青空の夕焼けで
世界が透明に染まる朝に
真っ白いスケッチブックを開いて
独りで歌を歌っているんだ

World is a moment

World is a moment

ずっと一緒に抱きしめてきた
色鉛筆は磨り減って
傷だらけのブリキの箱は
寂しい音色で歌ってる
これっぽっちしか持ってないんだ

いくら頑張ったって
いくら一生懸命世界を閉じ込めようとしたって
これっぽっちしか持ってないんだ
薄っぺらな絵しか描けないんだよ


世界はあまりにも早く回るから
一瞬一瞬の煌きさえ
星空に吹き飛ばされてしまうから
必死になって留めようとしているのに
僕の力じゃ出来ないんだ
何か新しい色を見つける度に
同じように大切にしていた何かの色を
僕は何処かに落っことしている
きっと何か大切なものを
忘れてしまっている気がするんだ
それがすごくすごく寂しいんだ


世界の中の一瞬の煌きを
僕は一生懸命拾い上げて
たった1ダースの色鉛筆で
スケッチブックに閉じ込めようとしている

こんな薄っぺらな
こんな偽善みたいな
まるで綺麗事だ
空が空色一色で輝いてる訳が無いって言うのに
一つの色を万華鏡に生まれ変わらせてあげられるほど
まだ僕は上手く歌えないんだよ


世界は一瞬の煌きに溢れてる
僕はそう信じてる
生まれては消えて消えては生まれて
すぐに見失ってしまうけれど
その光があるってことだけは
せめて忘れずにいたいと思ってるんだ


南の海みたいな花畑が
人の笑顔を引き連れて
あんなに輝いているのを
僕は一生懸命白い紙に閉じ込めたんだ

消えないように
忘れてしまわないように


ねえ
こんな薄っぺらい歌声の絵でも

いつか君に届くかな
君に届いてくれるのかな

いつか一緒に暖かい太陽の涙の中で
笑いあいたいって

僕は夢を見てる


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