ぱちぱち
ぱちぱちぱち
笑う雨音は世界を叩き
空気という空気に、砂嵐を巻き起こす
ぱちぱち
ぱちぱち
何よりも澄んだ青紫の光が
ばしんと空を切り裂いて
大地を歩く人々は、びくりと肩を震わせて
必死に灯した人の火も
どこか滑稽に濡れ細る
勝てるわけがないんです
真っ暗真っ暗漆黒の闇
あまりにも美しいしっとりとしたその夜を
掻き回しては
眩しくて
眠りすらも許さない。
神の成る紫電の怒り
どうかどうかこの闇を乱す
雑多なノイズをその一撃で
全て叩き壊してしまえ
美しい完全な闇の底
安全なガラスの箱の中で
そしたら私は手を叩いて
穏やかな平和の訪れに
安らかな眠りに落ちることを
きっと許してもらえるの。