生きているだけでぼくらは誰かを傷つけている
生きているだけでぼくらは幾つもの命を奪い続ける

それなら

生きているだけで救える命は

幾つある?


「あなたの隣に」





…Hello Hello

返事は無くて

…Knock Knock

木霊も無くて

探してみても 鍵穴も無く
開いてくれないドアの前
幾ら呼びかけ続けても
答えは返ってこなかった

そしていつしか不安になって
鍵穴も取っ手も無いドアを
思いっきり蹴飛ばした

……そこには誰もいなかった

私の心を覗いてみても
そこには誰もいなかった





涙には
何の力も意味も無いのに
涙を流しても
運命は何も変わらないのに

<体の悲鳴>は全ての命に与えられた
ならばどうして<心の悲鳴>は

何故神さまは
この惑星に息づく命の中から
人間にだけ
意味も無い涙を与えたのですか





逃げているだけだという事実は
誰に告げられる事がなくとも
本人が一番良く思い知っているモノ
思い知っているからこそ 全てから逃げるように
…彼は走り続ける

堕ち往く奈落の底まで……





きっと
心と体は仲が良くない

心がどんなに叫んでいても
彼の唇は何の音も紡がない

心がどんなに涙を流していても
彼女は楽しげに微笑んでいる

心がどんなに血を吐き苦しんでいても…実際に血反吐など生まれるはずもなく
体は今日も時を刻み 秩序に従い動き続ける
心がどんなに激しく悲鳴をあげても……
その悲鳴は決して空気を震わせはしないのだから……
扉の向こうに隠れさえすれば 決して誰にも届かない……

……例え心が死んでしまったとしても
体は静かに生き続けていく……





悩みなんて大抵のものは
季節が一つ変わる頃には
花が枯れるように消えてしまうものなのだけど

咲いている間は決して霞まない
まるで呪いのような
祝福。





「哀しい」と「魂」
言葉の波紋が似ていて 少し悲しくなった
それだけのこと。





吐き気がする 胸が痛い
それでも前に進み続けるしかない 逃げる事は赦さない
私は 何度 “私は愚かだ”と
思い知れば良いんだろうか





出航は希望に溢れ
力強い帆と共に
嵐という名も知らず

こんなはずではないでしょう

マストは折れて
小さな小舟
流されるままに大洋をさまよう
手漕ぎ船へと成り下がり
何処へ向かうも意志は頼れぬ

目的地は今どこにいるのか





どろどろぐちゃぐちゃ
諦めと嫌悪と
僕なんか嫌いだと責めるのは
意志薄弱な僕が暴君にならない為には
どうしても必要なプロセスで

嫌い嫌い
僕なんか大嫌い
リズムに乗って楽しげに
歌いあげてやろうじゃないか

僕なんか僕なんか大嫌い
さよならさよならさようなら
誰か誰かこの僕に

身勝手な、



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